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NMNとは?

2011年、ワシントン大学医学部(ミズーリ州、セントルイス)チームにより、医療業界を大きく発展させるNMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)という物質の存在とその驚きの効果が報告されました。

 NMNは、ビタミンB群の中のビタミンB3  に含まれ、あらゆる生物の細胞の中に存在しています。現在、NMNについて世界中で研究が続けられており、抗老化現象だけでなく、現代医学ではこれまで完治が不可能といわれてきた数々の症例にも、効果を上げる可能性があることから、非常に多くの注目を集めています。

NMNとは(Wikipedia)

本来は、体内で自然に自動生成される物質ですが、加齢に伴い体内での生成能力が減少し、体内細胞の修復機能が失われていくといわれています。また、7種類ある全ての長寿遺伝子サーチュイン遺伝子)に作用し、若返りや抗老化が期待できる物質ともいわれています。

 サーチュイン遺伝子とは、老化と寿命の制御に重要な役割を果たしており、脳内でサーチュイン遺伝子の働きを高めると、筋肉が若い状態に保たれるという報告もあります。老化に伴う身体機能の低下は、脳内のコントロールセンターである、サーチュイン遺伝子の機能減退が原因とも考えられているのです。

サーチュイン遺伝子とは(Wikipedia)

NMNの様々な抗老化作用

NMNは胃腸から速やかに吸収され全身に行き渡ります(末端の毛細血管まで15分ほどで到達すると予測)。神経伝達回路の改善(神経痛など)、免疫力アップ、男女ともに不妊体質の改善筋肉や骨の強化、ホルモンバランスの改善(肌を整える)、メラトニンの増加(睡眠の改善)、脳の老化由来による症状(痴呆、認知症、アルツハイマー症候群、パーキンソン病など)への効果、シナプスの神経伝達の改善による虚血性脳疾患など、「老化」による機能低下などが原因の症状・疾病への効果が期待できるといわれています。

生体エネルギー源のミトコンドリアを活性化

生体のエネルギー通貨と呼ばれるATPを生み出すミトコンドリア。生物の酸素消費の90%以上はミトコンドリアで消費され、ATPという生体エネルギーに変換されます。ミトコンドリアが活性化することで、身体機能が正常化(神経伝達回路の改善や内臓機能の正常化)されるため、老化現象を遅らせることができると考えられています。

年齢とともに衰え、質の低下したミトコンドリアはエネルギーを生み出す過程で大量の活性酸素を輩出し、これが老化の原因の一つともいわれています。NMNは老化に伴い、働きが弱まるミトコンドリアに働きかける物質といわれ、NMNを摂取することによりミトコンドリアの活力を補い、エネルギーの供給源をサポートできると考えられています。

ミトコンドリアとは(Wikipedia)

写真Wikipedia(電子顕微鏡写真)より

身体機能を向上させ各機能をを補正する

NMNは、私たちが身体の機能を保つのに必要なNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という物質に変換されます。身体の老化現象は、このNADという物質が各臓器で減少する一方で、NMNを体内でつくる能力も減少していくことを指します。身体の臓器を修復するうえで重要なのに、これが加齢によって減少してしまうのです。

医療的にNMNはの投与は、体内産生の低下を補っているにすぎませんが、その治療は通常の薬物による治療とは少し違い、いわば身体能力を全体的に高めて機能を補正するという考え方になります。NMNの使い方は2通りあるとされ、ひとつは病気になった時に、大量のNMNを使って病気の症状を改善させる「治療薬」としての使い方です。もうひとつは、日常的にNMNを摂取することで、加齢とともに自然と低下する身体機能を補正する、いわば「予防薬」としての使い方です。

表皮の天然保湿因子の産生を促す

大学や民間の研究機関での実験で、NMNが表皮に及ぼす影響を計った結果が発表されています。NMNを角層に添加すると、細胞内のNMN量が約100倍に増加、NADも増加し、NMNNADの代謝に関与していることが分かります。表皮及び皮下のNMNNADを増加させることにより、サーチュイン遺伝子を活性化させ、天然保湿因子の産生を促して、皮膚の老化を防ぎ、肌本来の保湿力が高まることが期待されています。

超高齢化社会に向けて研究が期待される

現在、世界中で競い合うように研究開発が行われているNMNですが、実は日本から始まった研究なのです。日本の企業と日本人研究者が密接の協力し合った結果、ようやく世界中の研究者が注目するようになりました。

日本は現在、世界でも類を見ない超高齢化社会に突入しています。その日本からNMN研究が誕生し、世界に広がっていく、お年寄りになっても、より健康で活発な時間を過ごし、人生を充実させるためにも、今後のNMN研究が期待されます。